仕事をするうえでミスやクレーム、人間関係などで落ち込むことは誰しも経験したことあるでしょう。
内容によっては、数日ひきずってしまうこともあるかもしれません。
しかしある日いつものように会社に行こうと目覚めたら、
Aさん
Bさん
これは折れた心を守ろうとして、あなたの本能が発している危険信号です。
この記事では心が折れたときには、退職がベストな対処法であることを徹底解説します。心が折れてツラい状況なのに、まだ退職するべきかどうか迷っている人はぜひ参考にしてください。
心が折れたときは退職がベストな理由
心が折れたときは退職がベストな理由は2つあります。
- 心を壊した状態で仕事を続けるのは無理だから
- 今どき退職・転職は珍しくないから
心を壊した状態で仕事を続けるのは無理だから
心が折れるほど精神的な負担の大きい仕事は長続きしません。そのまま無理して働き続けると、うつ病のような精神疾患を患う恐れもあります。
- 突然涙が出てくる
- 職場で毎日不安と緊張が続く
- 何をしていても楽しくない
- 眠れない
- 食欲がない
このような状態が2週間以上続いているようなら、うつ病が始まっているかもしれません。心療内科を受診して、治療に専念するようにしましょう。精神疾患は放置して悪化してから治療しても、治りにくく社会復帰も困難になります。
早いうちに退職して治療できれば、今度は自分に合った会社で充実した日々を送れるはずです。
今どき退職・転職は珍しくないから
「退職」は法律で認められた労働者の権利です。どんな理由であれ退職するのは自由です。
退職や転職は「甘え」や「逃げ」ではありません。今でもこのようなネガティブなイメージを持っている人がいることは確かです。
しかし退職して転職することはいまどき何も珍しくありません。退職理由もさまざまで「キャリアアップ」や「独立」といったものから、「ちょっと環境の違うところで働いてみたい」のような気軽なものまであります。
また転職は年齢が若いほうが有利な点も多く、退職するか迷ってずるずる今の会社に居続けるうちに転職のチャンスを逃す可能性もあります。
早い判断こそが、あなたの健康とキャリアを守ることに繋がると知っておきましょう。
仕事で心が折れたらどんな状態になってしまうのか
「心が折れる」のそもそもの意味は「一貫して持ちつづけた意志・気骨が崩れること。挫折や諦め、絶望の心境に陥ること」です。
これを仕事に置き換えると、以下のようなことがあてはまります。
- 自分の実績や能力を否定されて自信を失うこと
- 自分の仕事に対する信念を打ち砕かれること
- 信用していた上司や同僚に裏切られて絶望すること
心が折れてしまうと仕事のやる気がなくなったり、プライベートで何をしても楽しくなかったりと生活への意欲が湧かなくなります。なかには自分の全てを悲観し、死を考えるようになる人もいるようです。
心が折れて退職したくなる3つの原因
心が折れて退職したくなるのには原因があります。
- 職場の人間関係が悪く孤立している
- 労働環境が悪く改善の余地がない
- ミスをいつまでもひきずってしまう
職場の人間関係が悪く孤立している
- 悪口が絶えない
- パワハラが当たり前
- 職場いじめがある
職場の同僚達は家族より長い時間一緒にいる場合も多く、人間関係は重要です。
職場で孤立するだけで業務に支障がないのならば、むしろめんどうな人間関係に煩わされずに仕事に集中できていいかもしれません。
しかし無視されたり情報を共有してもらえなかったりと、業務に支障が出てしまうようなパワハラや職場いじめによる孤立は話が別です。
人間関係の悪い職場では業務が妨げられるだけでなく、遅れやミスはあなたのせいにされてしまいストレスと悔しい思いで心が折れてしまいます。
傷つけられてまで、この職場に居続ける必要はありません。もっと環境のいい職場は山ほどあります。
労働環境が悪く改善の余地がない
労働環境が悪いことも心が折れる原因です。
- サービス残業が多い
- 休日出勤が当たり前
- 休日ですら会社の携帯が手放せない
このような職場では、頑張るほど仕事がツラくなっていきます。また労働環境の悪い会社は状況を把握していてこれを放置しているので、改善される余地はありません。
心が折れてしまうと正常な判断ができずに、これを当たり前だと受け入れてしまいがちです。しかしサービス残業や休日出勤の常態化は違法の可能性があります。
一刻も早く退職して、労働環境のいい会社に転職することをおすすめします。
ミスをいつまでもひきずってしまう
仕事が失敗続きでいつまでもうまくいかないと、心が折れてしまうときがあります。
Aさん
Bさん
努力するのはいいことです。しかし休みの日ですら仕事のミスやうまくいかなかったことを引きずっているのはよくありません。自分を追い詰めすぎると、体力的にも精神的にもいつか限界がきてしまいます。
心が折れたときすぐにでも退職すべき3つの危険信号
心が折れてしまい重症化してしまうと、回復が困難で社会復帰ができなくなってしまうことも考えられます。
心が折れたときに今すぐにでも退職すべき危険信号は3つあります。
- 体調が悪くなる
- 夜や朝に泣けてくる
- 何事にもやる気が起きない
すでに出ている危険信号はありませんか?確認してみましょう。
体調が悪くなる
心が折れると「会社に行きたくない」という信号が体調に出てきます。
- 頭痛がする
- 朝起きられない
- 眠れない
- 理由もなく緊張する
- 胃が痛くなる
- 吐き気がする
まだ初期段階ですが放っておくと職場でイライラしたり急に不安になったりと、心にも異変が起きはじめます。見過ごさずに退職を検討しましょう。
夜や朝に泣けてくる
- 夜に突然泣けてくる
- 仕事に行こうとすると涙が出る
- 呼吸が乱れ、リラックスできない
自分で意識していないのに、気が付いたら会社のことを考えていませんか?もしこの状態が長く続いているなら、精神のバランスが崩れてしまっています。
このまま無理して働き続けると、うつ病などの精神疾患に発展してしまう可能性が高いです。
休職や退職で一日もはやく職場との距離を置き、休養するようにしましょう。
何事にもやる気が起きない
ストレスで精神のバランスを崩し過ぎると、最終的に心がなにも働かなくなってしまいます。
- 自発的に服が着替えられなくなった
- 人に言われないとご飯が食べられなくなった
- 自分1人で外出できなくなった
さらに感情表現が乏しくなるだけでなく全てのことにやる気が起きなくなり、今まで普通にできていたことすらできなくなることもあります。
この状態は相当深刻な状態です。まだこの状況で仕事を続けている人がいたら、今すぐ退職して治療に専念してください。
心が折れた時にやってみたい4つの対処法
仕事で心が折れたらやってみてほしい対処法をご紹介します。
- 信頼できる人に相談してみる
- 今している仕事を選んだ理由を考えてみる
- 仕事を休んでリフレッシュする
- 退職して職場や業種を変える
休職や退職で職場を離れることも対処法です。もしかすると人に相談したり仕事を選んだ理由を思い出したりすることで、自信とやる気を取り戻すことができるかもしれません。
自分に合った対処法を見つけてみましょう。
信頼できる人に相談してみる
信頼できる人に自分の状況を相談してみましょう。相談相手は社内の人にこだわる必要はありません。家族や友人、学生時代の先輩など信頼できる人を選ぶといいでしょう。
悩んだり落ち込んだりしているときに人に話すことはとても大切なことです。話していくうちに内容が整理されて「なぜ心が折れてしまったのか」明確にすることができます。また信頼している人に自分の頑張りを認めてもらったり、労いの言葉をかけてもらったりするととても安心できるはずです。
自分が間違っていないことが再確認でき少しでも自信が取り戻せれば、仕事をもう一度頑張ろうという気になるかもしれません。もし辞めようという結論に至ったとしても、取り戻した自信は転職活動で大きな力になるはずです。
今している仕事を選んだ理由を考えてみる
今働いている仕事はあなた自身が「ここで働こう」と決めて就職したはずです。新入社員の頃のことを思い出しながら、なんでもいいのでノートにどんどん書き出してみましょう。
もちろん最初から「業界に憧れて」「やりがいを感じて」など、明確な理由のある人もいますし、入社してから働く目的や目標を持った人もいるでしょう。
入社当時どんな気持ちだったのか、どんなことをやろうと思っていたのか、いい経験やツラかったことなど、思い出せばキリがないくらいあるのではないでしょうか。
ノートに書き出してみるとなぜ自分がここで働こうと思ったのか思い出せるだけでなく、あなたが今まで頑張ってきたことがたくさん浮かんできます。自分の頑張った姿が目に見える形で明確になると、自信を少し取り戻せるはずです。
仕事を休んでリフレッシュする
2・3日の有給といわず、会社の休職制度を使って思い切って休んでみましょう。職場と離れることでリフレッシュできますし、今後どうしたいのかゆっくり考える時間にもなります。
休職制度は法律ではないので会社によって違いますが、以下のような場合が多いです。
大企業 | 中小企業 | |
---|---|---|
休職期間 | 1年以上~数年 | 数カ月~1年程度
(勤続年数が短い場合は適用除外となることもある) |
休職理由 | 病気やけがに加え、留学など | 病気やケガに限る |
休職期間の賃金 | 休職理由によって賃金が支給される場合がある | 基本的に無給 |
上の表のとおり休職制度を利用するには、会社に認めてもらう理由が必要になります。「心が折れた」場合は、診療内科を受診して診断書をもらうようにしましょう。「〇ヶ月の休養を要する」といった内容の診断書であれば、問題なく休職できます。
また休職中は基本的に会社から給与は出ませんが、傷病手当金の受給申請が可能です。経済面でまでストレスを抱えないためにも、手続きをするようにしましょう。
傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給されます。
※ ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
ただし心の折れた原因が職場の人間関係や労働環境だとしたら、休職明けに改善されている可能性は少なく根本的な解決にはなりません。
自分自身ではどうしようもないことが原因であるならば、退職して職場と縁を切ってしまったほうがいいでしょう。
退職して職場や業種を変える
いっそのこと退職して職場や業種を変えるのもいい対処法です。
総務省が2018年に発表したデータによると、日本の企業はおよそ386万もあることがわかっています。
こんなにたくさんの企業があるのですから、ツライ思いをしてまで今の会社にしがみつく必要なんてありません。職場の人間関係や労働環境のいい会社はいくらでもあります。
またミスや失敗で心が折れてしまった人も、今の業務や業界が合っていないだけかもしれません。自分の得意なことや好きなことを考えてみてください。このまま今の会社で働き続けた場合、得意なことを活かして活躍できそうですか?好きなことに携わることはできますか?
自分が活き活きと働く姿が想像できないのなら転職しましょう。自分に合った会社で働くことができれば、活躍できるはずです。
退職代行を使えば即日退職することも可能
Aさん
Bさん
このようなときは退職代行を利用して退職しましょう。退職代行なら自分で退職の意思を伝えることなくスムーズに退職することができます。
- 上司に会わずに退職できる
- 会社に行かなくても退職できる
- 即日退職できる
- 有給や退職金、未払い給与の交渉をしてくれる
心が折れてすでに精神的にまいっているのに、退職のことでまで不安やストレスを抱えたくないですよね。退職代行を利用して退職すれば会社と直接やりとりすることはないので、精神的な負担はかなり軽減することができます。
また退職代行は即日退職することも可能です。法律では「退職を申し出てから2週間後に退職できる」と明示されていますが、退職代行は退職を申し出てから退職日の間を「有給」か、有給が残っていなければ「欠勤扱い」にできるよう会社と交渉してくれます。
つまり依頼したその日から「実質即日退職」できるわけです。
ただし退職代行業者のなかには交渉のできない「非弁業者」が存在します。非弁業者が交渉をすることは違法で、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。
もちろん非弁業者も依頼した場合でも「退職の意思」は伝えてくれます。しかし退職日までは出勤することになるかもしれません。
運営元 | 交渉 |
---|---|
民間企業 | できない |
労働組合 | できる |
弁護士 | できる |
確実に退職を成功させるなら「弁護士」か「労働組合」の業者を選ぶようにしましょう。
仕事で心が折れたときは退職したほうがいい!辞めてもいい理由や退職以外の対処法もあわせて解説まとめ
心の折れる原因は人それぞれ違います。しかしどんな原因であれ精神的に追い詰められて危険な状態であることに変わりはありません。
心が折れたときの対処法を4つご紹介しましたが、一番ベストな対処法は退職することです。会社から離れて、精神的な不安を取り除かないと根本的な解決にはなりません。
もし退職を自分で言い出しにくい状況にあるのなら、退職代行を利用しましょう。退職代行ならば会社や上司と直接連絡を取らずに退職することができます。依頼したその日から心のツラさが軽減されていくはずです。