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アルバイトを辞めたいと思っていても様々な理由で言い出せず、悩んでいる人も多いはずです。退職代行は依頼人に代わって退職の意志を伝えてくれるサービスです。そして正社員やアルバイトといった雇用形態に関わらず利用することができます。
この記事ではアルバイトで退職代行を利用する際のメリットや料金、注意点などを詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、退職代行の利用を検討する参考にしてください。
アルバイトでも退職代行は利用できる?
退職代行サービスは正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなどあらゆる雇用形態にも対応しています。
正社員は雇用の期間に定めのない「無期雇用」ですが、パートやアルバイトの場合はたいてい3カ月や半年、1年といった期間の定めがあり、これを「有期雇用」といいます。有期雇用の場合原則として契約期間の途中での退職は認められませんが、条件によっては退職が可能です。
条件とは以下になります。
- 雇用主と労働者が合意している
- 雇用期間が1年以上ある(労働基準法137条)
- 1年以上既に働いているとき(労働基準法137条)
- 雇用期間は1年以内だが、雇用期間が自動更新されたとき(民法629条)
- やむを得ない事情がある(民法628条)
アルバイトで退職したい人の場合いずれかに該当していますので、退職代行を利用すれば退職することができます。
退職代行を使ってアルバイトを辞めるまでの流れ
ここでは退職代行を利用してアルバイトを辞める方法を解説します。アルバイトでも正社員でも基本的な利用方法は同じです。流れを確実に理解してスムーズに退職を成功させましょう。
①相談
相談はどの会社も無料でできます。まずは無料相談を使って、現状の説明や料金形態を確認しましょう。最近では対面だけでなく、LINEや電話を使った無料相談も可能です。
②契約・支払い
無料相談を経て納得できた場合、契約と支払いを済ませます。
ここで一点注意ですが、あなたが未成年の場合は契約に保護者の許可が必要です。契約前には必ず保護者の承諾を得ておきましょう。
③打ち合わせ
支払いが済んだら、いよいよ退職に向けて打ち合わせを実施します。内容は退職日や有給の消化について、また制服の返却や給料の支払いについて等、自分が必要だと感じることを伝えましょう。
④サービスの実施
打ち合わせの内容を元に、代行業者があなたに代わって会社に退職の意思を伝えます。この間、依頼者側は動く必要がないため連絡を待ちましょう。代行業者から完了の連絡が来れば退職完了です。
オイトマスタッフ
退職代行を使ってアルバイトを辞める費用
退職代行を利用する流れがわかりましたが「料金はどれくらいだろう」と費用に悩む方も多いですよね。
結論から言うと、アルバイトの退職代行サービスは3万円前後が目安です。しかし会社によって付属するサービスが異なったり、追加料金が発生する場合もあります。そのため、最初の無料相談の際は自分の希望や現状を伝えた上で具体的な金額を算出してもらいましょう。
一律○万円という会社であれば追加料金の発生はありませんが、「1万8,000円から」という場合、最初は安くても必要なものはすべてオプションで結局高くなったという体験談も見られます。トータルでいくらかかるかをあらかじめ把握しておくことで、支払いトラブルを防止できます。
アルバイトをバックレて辞めるのは危険!
アルバイトは正社員よりも責任が少ないため「バックレてもいいかな」と考える方が多い傾向にあります。
実際に「バイトをドタキャンして行っていない」「LINEで辞めるとだけ伝えてブロックした」という方法をとる方もいます。
しかしアルバイトであってもバックレたことで、会社が大きな損失をだす可能性も考えられます。
そのため、アルバイトであっても必ず退職手続きをとることをおすすめします。
ここからはアルバイトをバックレた場合に起こりうるトラブルを2つ紹介します。
バイトをバックレた際に起こり得るトラブル
- 想像以上に大きな迷惑をかける可能性がある
- 場合によっては損害賠償で訴えられる可能性も
想像以上に大きな迷惑をかける可能性がある
あなた自身が「たかがアルバイトだし」と思っていても、会社にとっては大切な従業員の1人です。
会社側はお金をかけてあなたを採用し、人件費として給料を支払っています。
そのため、所属するからには会社のために働いてほしいと考えています。
ですので「自分がいなくても大丈夫だろう」と考えることはNG。
もしもあなたがバックレて翌日から来なかった場合、代わりの人を慌てて探す必要があります。
また他のバイトが見つからなかった場合、本部から人を派遣する可能性もあります。
実際に飲食店ではバイトがバックレて、隣県のエリアマネージャーが急遽現場に入るケースが多く存在します。
そうなると、誰かの仕事がストップし、迷惑を被る人が必ず出てきます。
そのためあなたから見て「バックレても大丈夫」という安易な判断はせず、できる限り事前に退職手続きをとって辞めるようにしましょう。
場合によっては損害賠償で訴えられる可能性も
さらに悪質なバックレ方の場合、会社側から損害賠償で訴えられる可能性もあります。
訴訟を起こすには手間も費用もかかるため、珍しいケースではありますが、可能性はゼロではありません。
たとえば、飲食店において翌日大人数の予約を受けており、あなたがいなければ回らない状態の
ケースを想定しましょう。
あなたが不在のため、予約した客にサービスを提供できず、
当日キャンセルをした場合は得られるはずの利益はゼロです。
その場合、店舗側からすると損失を被ったことになるため、損害賠償責任が発生する可能性があります。
訴訟はまれなケースですが、バックレることであなたにも可能性がでてくることを覚悟しておきましょう。
またバックレはお金の問題だけでなく、あなたの信用問題にも直結します。
自分の信用を低下させないためにもバックレることは避け、退職手続きを取りましょう。
しかし「退職を言い出せない環境」であるのなら、退職代行のサポートをを受ける方法がおすすめです。
オイトマスタッフ
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退職代行を使ってアルバイトを辞めるメリット
退職代行を使ってアルバイトを辞めるメリットは以下のようなものがあります。
- 有給を使える可能性がある
- すぐに辞められる
- 有給消化の意向も伝えてもらえる
- 直接退職を伝えずに済む
- 正社員に比べて退職代行の料金が安い
退職代行を利用すると、自分で退職を切り出すプレッシャーから解放されるだけでなく有給が取得できたり、
退職書類をスムーズに受け取れたりと様々なメリットがあります。
オイトマスタッフ
①有給を使える可能性がある
正社員だけでなくアルバイトでも条件を満たしていれば、有給休暇の取得の権利があります。これは労働基準法第39条に定められており、会社が「うちに有給なんてない!」と言ってもそれは通用しません。
有給休暇取得は2つの条件に分かれます。
① 週30時間以上、もしくは週5日または年間217日以上の場合
勤めたから半年で10日間の有給が付与され、その後1年ごとに増えていきます。増加の上限は20日です。
勤続年数 | 6カ月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
有給付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
② 週30時間未満、且つ週4日以下または年間48日~216日の場合
週の所定労働時間が30時間未満、かつ週の所定労働日数が4日以下かもしくは年間48日~216日の場合、所定労働日数に応じた有給休暇は付与されます。
週間労働日 | 年間労働日 | 6カ月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4日 | 169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 14日 | 16日 |
3日 | 121~168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
2日 | 73~120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
1日 | 48~72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
有給は労働者の権利です。さらに休んでいても給料が入るので消化せずに辞めてしまうと損をすることになります。
有給休暇の取得を会社に交渉するときは、労働組合か弁護士が運営元の退職代行に依頼するようにしましょう。民間企業の退職代行では会社との交渉は法律違反となります。つまり依頼人の代わりに「有給を取りたい」という希望を伝えられても、会社と交渉することができません。
② すぐに辞められる
雇用期間に定めのない場合、民法第627条で「退職を申し出てから2週間以上経てば退職できる」と認められています。退職代行が依頼人に代わって「退職の意志」を伝えてから2週間後には退職できることになります。さらにその2週間の間有給休暇の取得もしくは欠勤を伝えておけば、実質即日で退職できることになります。
一方で有期雇用の場合は雇用期間の途中に退職することはできません。しかし民法第628条で「やむを得ない事由があるときは雇用主と労働者の相談の上退職できる」と認められています。つまり「雇用主の合意」があればいつでも辞められるということになります。
ただし「無理やり辞めた場合、損害賠償できる」とも明示されているので、何も言わずに突然辞めたり、雇用主の了承を得ないまま勝手に退職したりするのは絶対に辞めましょう。退職代行を利用すれば、退職後にトラブルが発生しないよう会社に交渉してくれるので、安全に退職することができます。
③直接退職を伝えずに済む
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普段から高圧的な態度の上司に直接退職を伝えるのはプレッシャーを感じます。また退職を伝えた後の周囲の反応が気になることもあるでしょう。しかし退職代行を利用すれば依頼主に代わって退職を伝えてくれます。
そのため自分で「辞めます」と直接伝えなくてはいけないという精神的重圧が軽減され、「引き継ぎをしてほしい」や「次が入ってくるまで待ってほしい」といった引き止めにも応じる必要がありません。さらに退職代行が退職を伝えた日から職場に行かなくてもよいので、職場や同僚の雰囲気を気にすることもないでしょう。
④正社員に比べて退職代行の料金が安い
アルバイトの退職代行の料金は正社員に比べて低く設定されている場合が多く、アルバイトの人でも安心して利用することができます。
運営元 | 正社員 | アルバイト |
---|---|---|
民間企業 | 20,000~50,000円 | 15,000~40,000円 |
労働組合 | 25,000~50,000円 | 25,000~30,000円 |
弁護士 | 50,000~100,000円 | 30,000~55,000円 |
退職代行は業者によって料金にかなりばらつきがあります。民間企業は安い傾向がありますが、交渉ができないので退職に関して交渉が必要なときは労働組合か弁護士の退職代行業者に依頼するようにしましょう。
料金も退職代行業者を選ぶ要素の一つなので、サービス内容と一緒に比較検討するようにしてください。
⑤バイトを辞めた後に必要な書類を受け取れる
バイトを辞めた後にも会社からもらわなくてはならない書類があります。
- 雇用保険…次の職場に提出する必要がある
- 源泉徴収票…年末調整や確定申告をするときに必要
何も言わずに職場を辞めると、必要な書類が会社から送られてこない可能性があります。しかし退職代行を利用すれば、書類が送られてくるまで対応してくれるので安心です。
ブラックバイトを退職代行で辞めるべき理由をご紹介
「ブラックバイト」という言葉を最近よく耳にします。給料の未払いや無茶な労働、正社員並みの責任を負わせるなど、アルバイトという弱い立場を利用して不当な扱いをする職場をブラックバイトと呼んでいます。
- 心身を壊すと今後の人生に大きく影響するから
- 不当な罰金を請求するバイト先もあるから
- バイトでも有給休暇を取ることが出来るから
ブラックバイトは日常生活だけでなく、今後の人生にも影響する場合があります。
ブラックバイトを辞めるべき理由をお伝えしていきます。
理由①心身を壊すと今後の人生に大きく影響するから
ブラックバイトのような過酷な環境で働くと激しいストレスが心身に影響を及ぼし、
うつ病などの精神疾患になる可能性があります。
- 何もないのに突然涙が出る
- 集中力がなく仕事でありえないミスや失敗が増える
- 朝なかなか起きられない
- 不眠が続く
- 自己嫌悪感が激しい
- うまく話せなくなる
- 食欲不振・過食・吐き気
- 原因不明の緊張状態
- 常に身体がだるい
このような症状が2週間以上続いているのなら、なるべく早く心療内科を受診するようにしましょう。
我慢して無理に働き続けて心身を壊してから退職すると、治療に時間がかかってしまい最悪の場合社会復帰できない可能性もあります。劣悪な環境で働かされたうえに人生を奪われるかもしれないなんてあまりに理不尽ですよね。
理由②不当な罰金を請求するバイト先もあるから
「売上が悪かった」「1分遅刻した」「当日欠勤した」などの理由でバイトに罰金を請求する会社もあります。
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない
正社員や契約社員、アルバイトなど雇用形態に関係なく、罰金や減給、給与の天引きといった
「ペナルティ」を与えることは原則として法律違反です。
実際に罰金を取らなくても、そのようなルールを設けること自体が違法になります。
もし強制的に金銭を要求された場合、強要罪になる可能性もあります。
たとえ会社側に「バイトから罰金を取るのは違法です」と訴えたところで、「ルールだから」と取り合ってもらえないはずです。
アルバイトからお金を巻き上げるようなブラックバイトからは一日も早く逃げましょう。
理由③バイトでも有給休暇を取ることが出来るから
意外と思われるかもしれませんが、アルバイトでも有給休暇を取ることができます。
有給休暇は労働基準法で認められた「労働者の権利」です。
もしバイト先の店長が「うちの店に有給なんてない!」と言ったとしても、そのような理屈は通用しません。
週の所定労働時間が30時間未満で週の所定労働日数が4日以下かもしくは年間48日~216日の場合、
以下のように有給休暇は付与されます。
週間労働日 | 年間労働日 | 6カ月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4日 | 169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 14日 | 16日 |
3日 | 121~168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
2日 | 73~120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
1日 | 48~72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
有給のような「労働者の権利」をごまかすようなバイト先に長くいる必要はありません。
退職代行を使ってバイトを辞めるのはどんな人?
退職代行を利用してアルバイトを辞める人は、たいていの場合上司や職場環境などに悩みを抱えています。
- 店長や社員からパワハラやセクハラを受けている
- 会社側がなかなか辞めさせてくれない
- 辞めたいと言い出しづらい
- バイトがブラック
詳しく見ていきましょう。
①店長や社員からパワハラやセクハラを受けている
店長や社員からパワハラやセクハラのようなハラスメント被害を受けていると、
その人の姿を見るだけで不安になる人も多いことでしょう。
ましてや「退職の意志を伝える」となると店長や社員と1対1で話さなければならず、被害の的になる可能性もあります。そのような場合、退職を言い出すのはとても精神的なストレスがかかるはずです。
②会社側がなかなか辞めさせてくれない
飲食店などのサービス業は、十分な人員を確保しておらずギリギリの人数でシフトを回しているお店も多いです。そのような場合1人が辞めるだけでお店が回らなくなる可能性もあります。
そのため自分で退職を申し出ると、「もう少しだけいて欲しい」や「新しい人を雇うまで辞めさせられない」
など説得されて働き続けなければならないということもあるでしょう。
③辞めたいと言い出しづらい
店長や社員が高圧的で辞めたいと言いづらい場合もあります。
反対に新人時代にお世話になった人達に申し訳なくて、辞めたいと言いづらいこともあるはずです。
また「自分が辞めたらシフトが回らなくなる」といった責任感から切り出しにくい人もいるでしょう。
どのような状況や環境でも、退職代行を利用すれば依頼主の代わりに「退職の意志」を伝えてくれるので、
スムーズに退職可能です。
④バイトがブラック
ブラックバイトとはアルバイトに社員と同じ責任を押し付けたり、残業代を支払わなかったりといった
悪質なバイトのことです。
このようなアルバイトは深入りする前に辞めることを強くおススメします。
- 労働条件や環境が悪く、心身を壊す
- 罰金などを請求する違法業者もある
- 残業代など正当な対価が支払われない
責任を押し付けられるような悪い環境で働き続けると、体調だけでなく心も壊してしまう可能性があります。
また社員やバイトに関係なく故意でないことに関して労働者に罰金を払わせたり、理由もなく
残業代を払わなかったりすることは明らかな違法行為です。
違法なことを平気でしているバイト先は一刻も早く辞めるべきでしょう。
退職代行を使ってバイトを辞める際の注意点
退職代行は退職を言い出せない人達にとって大変強い味方ですが、利用する際には注意点もあります。
- 制服などの貸与物は先に返却しておく
- しっかりとした業者に依頼する
- 有給が使えるか確認しておく
利用する前に確認して、よりよい退職ができるようにしましょう。
①制服などの貸与物は先に返却しておく
会社からの貸与物の返却や私物の整理はできるものから事前に進めておきます。私物は置きっぱなしにすると会社は「個人の所有物」を勝手に処分できず、迷惑をかけることになるので最終日までに少しずつ持ち帰るようにしましょう。
また会社から支給されているものは見落としがないように、退職前までに確認しておくことが大切です。
会社からの貸与物
・名札
・制服・作業着
・会社購入の文房具、書籍
・その他備品
最終日まで使わなくてはいけないものは最終の勤務後ロッカーなどにまとめて置いておき、「返却物はロッカーにまとめています」など退職代行業者に伝えてもらいましょう。
②しっかりとした業者に依頼する
近頃は退職代行業者も多くなり、業者ごとにおこなっているサービスや対応している範囲が違います。そして残念ながらそのなかに、悪質な業者がいることも確かです。
- 退職代行実績が高いか
- 無料相談時の対応は適切か
- 連絡のレスポンスは早いか
- ホームページに依頼料などの会社の情報は掲載されているか
- オプションで追加料金取られないか
- 「非弁行為」の業者ではないか
業者との連絡を取るときはLINEがおススメです。LINEなら早く連絡ができるだけでなく、相談内容や業者の対応など全ての履歴を残すことができます。
また有給休暇の取得や最終給与の支給方法など交渉が必要なときは、「非弁業者」である民間企業ではなく「交渉権」のある労働組合か弁護士が運営元の退職代行業者に依頼しましょう。
運営元 | 退職に関する交渉 |
---|---|
民間企業 | できない |
労働組合 | できる |
弁護士 | できる |
③有給が使えるか確認しておく
有給が使えるかどうか残り日数をチェックしておきましょう。有給の残日数によっては退職の意志を伝えてから一度も会社に行かずに退職することができます。
有給休暇の取得は労働者の権利ですが、知らずに退職した場合有給は消滅します。退職した後になって権利を主張することはできません。
④未成年が退職代行を利用する際は両親の承諾が必要
未成年が退職代行を利用するのには親の承諾が必要です。
民法第5条には「未成年が労働など法律行為を行う際には、法定代理人の同意を得なければならない」と明示されています。つまり退職代行のようなお金が発生する委託業務は親権者や未成年後見人の承諾がないと依頼することができません。
- 親権者…両親。離婚していた場合、親権は父親か母親のどちらか一方のみ
- 未成年後見人…法的に決定権を持つ保護者のこと。両親が何らかの事情でいない場合、祖父母やその他後見人。
2022年4月より成人年齢が引き下げられて18歳になりましたが、それでも退職代行に関しては、以前と変わりなく高校生が親の承諾なしで利用することはできません。
「親に内緒で働いていた」「退職代行の利用を反対された」など親に内緒にしておきたい理由はあるかもしれません。しかしアルバイトのツライ状況を話してみたら親御さんはきっと納得してくれるはずです。まずは真剣に自分の気持ちを打ち明けてみてください。
退職代行を使ってアルバイトを辞めた人の体験談
退職代行の利用に関するメリットや、あらかじめ知っておきたい注意点を確認したことで、
だんだんイメージが膨らんできましたでしょうか。
ここからは、実際に退職代行サービスを活用してアルバイトを辞めた人の体験談を紹介します。
結論から言うと、自分で退職の意思を伝えにくい職場、または引き止めがしつこい場合は、
アルバイトでも退職代行を活用がおすすめです。
退職代行は正社員の方が利用するサービスのように思いますが、アルバイトの場合でも可能です。
ぜひ具体例を参考に、検討してみましょう。
友人に勧めてもらいました
アルバイトとして飲食店で働き始め、最初は楽しく働いていました。
しかし、店長が新しくなってからシフトの希望も聞き入れてもらえなかったり、
厳しい指摘をされるようになったり苦痛を感じるようになりました。
そして最終的にはバイトのことを考えるたびに「辞めたい」と感じるように。
しかし、新しい店長は威圧的でくせのあるタイプのため、
退職の意思を伝えても「もう少し自分を変える努力をしろ」と拒否されました。
そのことを大学の友人に話すと、退職代行サービスの利用を勧められました。
料金は決して安いとはいえない金額ですが、店長と顔を合わせることも無理だったため、思い切って利用しました。
結果、一度も店長と話すこともなく退職に成功できたため精神的な負担を考えると、
お金を払ってでも利用して良かったと思いました。
何度もお願いしていたが難しかったので、退職代行を使用しました
退職代行サービスを利用した理由は、引き止めがしつこかったためです。
私はその職場で5年ほどアルバイトで働いていましたが、実質社員のような仕事を任せられていました。
しかし時給に合わない責任の重さや、結婚を機にプライベートを重視したい理由から、退職を申し出ました。
でも店長には「急に言われても困る」「あなたがいなかったら店は回らない」と数ヶ月にわたり引き止めにあいました。
最終的には毎日連絡がくるほどにしつこかったため、以前ネットで見かけた退職代行サービスを契約しました。
貸与された制服や靴は自分で返しに行きましたが、具体的な退職手続きはすべてサービス内に含まれており、
あれだけしつこかった引き止めがパタリとやんで退職できました。
バイトが弁護士運営の退職代行を使うべきケースをご紹介
たとえアルバイトでも弁護士運営の退職代行を使うべき場合があります。
- バイト先から損害賠償請求される可能性がある
- 未払いの給与や残業代がある
- バイト先を訴えたい
以上の3つのケースの場合は退職の意思を伝えることはもちろん、交渉から訴訟まで「代理人」として
対応してくれる弁護士の退職代行を利用することをおすすめします。
ケース①バイト先から損害賠償請求される可能性がある
悪質なブラックバイトの場合、「辞めたら店に損害が発生するから払え」と
損害賠償請求をしてくることがあります。
たいていの会社はパワハラ上司が「辞めたら訴えてやる!」と言ってきても、その場だけの脅しに過ぎません。なぜなら訴訟には時間やお金がかかります。
まともな会社ならそんな一人のアルバイトに時間とお金を費やすより、1円でも売上を上げたほうがいいと判断するからです。
しかしブラックバイトはバイト側が知識不足なのをいいことに損害賠償請求をしてきたり、
電話や自宅に押しかけてきて損害金を求めてきたりすることもあります。
バイト先が怖くて精神的に追い詰められているときは、弁護士に相談しましょう。
不当な損害賠償には法に則って適切な対応をしてくれますし、逆にパワハラを理由に会社に慰謝料請求ができるかもしれません。
ケース②未払いの給与や残業代がある
アルバイトでも給与や残業代が未払いになるのは違法です。
労働基準法第24条には「給与は通貨で、従業員に直接、全額を、毎月一回以上、一定期日に」支払うよう示されています。
弁護士の退職代行では、だいたい回収額の20%の報酬で未払い給与を回収してくれます。
例えば、未払い残業代が30万円だった場合、回収の報酬は6万円です。
もちろん回収できなかった場合に費用はかかりませんので、気軽に相談だけでもしてみるといいでしょう。
また店が暇で強制的に休憩を取らされた場合も、弁護士に依頼すれば削られた分の給与を取り返せることもあります。
未払い給与や残業代が取り戻せれば、退職代行の料金よりも高額が戻ってくる可能性が高いです。
やけになって無断退職するよりもお得になるので、利用を検討してみましょう。
ケース③バイト先を訴えたい
バイト先を訴えるのは、自力ではかなり困難です。パワハラやセクハラ、いじめなどを受けたときは迷わず弁護士の退職代行に相談しましょう。
他の退職代行に依頼してから改めて弁護士に相談することも可能ですが、状況説明などが二度手間になってしまいます。それに退職代行を行っている弁護士は労働問題にも強いことが多いので、訴訟を任せても安心です。
退職代行を依頼する前に「訴訟をしたい」ということも伝えておくといいでしょう。
ただしバイト先を訴えるなら、訴える根拠となる証拠を集めておくことが大切です。
証拠不十分だといくらこっちが「やった」と主張してもバイト先側は「やってない」と否定し、
水掛け論に終わってしまいます。
最悪の場合、訴えた側が負ける可能性も否定できません。
自分が害された証拠を集めるのはツライことですが、入念な証拠集めをしておきましょう。
アルバイトの退職代行についてのよくある質問
アルバイトの人が退職代行を利用する前に寄せられる質問があります。
- バイトを辞める事はLINEで伝えていいの?
- 本当にアルバイトを辞めることができるの?
- アルバイトでも退職金がもらえるってほんと?
- アルバイトならバックれてもいい?
- バイト先から訴えられたりしないの?
それでは一つずつお答えしていきます。
バイトを辞める事はLINEで伝えていいの?
退職を伝える方法には、法律等で決まりはありませんので、LINEで退職を伝えることは全く問題ないです。
下記の記事では、バイトを辞めるときLINEでの伝え方について例文付きで紹介しています。バイトを辞める事をLINEで伝えようかなと思っている方は、併せてご覧ください。
本当にアルバイトを辞めることができるの?
正社員に比べるとアルバイトは責任が軽く引き継ぎなどの必要性も少ないため、簡単に退職することができます。正社員よりアルバイトのほうが退職代行の利用料金が低価格なのもそのためです。
だからといってどこの業者に依頼しても大丈夫というわけではないので、業者選びは慎重に行いましょう。
アルバイトでも退職金がもらえるってほんと?
実は退職金に関しては法律での規定はありません。退職金について定められているのは会社ごとの「就業規則」です。就業規則とは「雇用主と労働者のルールブック」の役目を果たすものです。退職金が出るかどうかは会社の就業規則を確認するようにしましょう。
就業規則に「退職金を支給する」と書いてあれば退職代行を利用しても退職金を受け取れますし、会社が勝手に不支給にすることはできません。
アルバイトならバックれてもいい?
アルバイトだからといってバックれていいということはありません。
- 給料が支給されない
- 退職に必要な書類が送られてこない
- 会社から損害賠償請求される
逃げたいほど辞めたくなるのは職場が原因だったとしても、バックれてしまった場合、労働者側が不利になる可能性があります。
バックれるくらいなら退職代行を利用しましょう。退職代行に依頼すれば、リスクを回避してスムーズに退職することができます。
バイト先から訴えられたりしないの?
雇用形態に関わらず「退職代行を利用したこと」が理由で、訴えられることはありません。ただしアルバイト先がなんらかの実害を被っている場合は訴えられる可能性があります。
- アルバイト先での悪ふざけ行為をSNSで公開する
- アルバイト先の機密情報を持ち出した
- アルバイト先の備品を紛失、破損させた
このようなことに心当たりがない場合には「辞めたら訴えるぞ」と言われたとしても、それは単なる脅しにすぎません。
【アルバイトでも退職代行を利用できる!料金や利用する際の注意点を解説】まとめ
店長や社員が怖かったりブラックバイトだったりすると、「退職の意志」を自分で伝えるのは難しいでしょう。
アルバイトでも退職代行に依頼すれば依頼人の代わりに「退職の意志」を伝えてくれるだけでなく、有給の取得や退職金の支給の交渉を行ってくれます。そのうえ会社の人に直接顔を合わせることなく、スムーズな退職が可能です。辞めたいのに辞められないときは気軽に退職代行に相談してみましょう。