今の仕事が合わないことはわかっていても、何が合うか「正解」がわかっている人なんてなかなかいません。もしわかっていたらとっくに転職していますし、そもそも今の会社に勤めることもなかったのではないでしょうか。
この記事では仕事をやめたいけど何がしたいか分からない人に向けて、自分が何がしたいのか明らかにする方法をご紹介します。
- 自分の強みが分からなかったり自分に自信がなかったりすると、何をしたらいいか分からない
- 何をしたいか分からないときの対処法は7つ
- 何がしたいかわからなくても、うつの兆候が見られるときはすぐにでも退職するべき!
- 仕事が辞めたいと言いにくいなら退職代行を利用しよう!
仕事を辞めたいけど何がしたいか分からないとなる原因
仕事を辞めたいけど「自分が何をしたいのか分からない」と悩んでしまうのには、主に3つの原因があります。
自分の長所や弱点を理解していないと、転職しても自分に合った仕事に就くことができません。また仕事にやりがいを必要としていない場合、仕事を辞めると後悔する可能性もあります。
原因①自己分析をやっておらず自分の強みを理解していない
新卒の就職活動では「自己分析」を嫌というほど行い、自分の強みや弱みなどを見える化した人は多いのではないでしょうか。
スカウトやヘッドハンティングでもない限り、転職も就職活動です。自分の強みを理解していなければ、仕事を辞めても何をしたらいいのか分からないのは当然でしょう。
転職をしたいと考えている人は「もっと自分に合った仕事があるのではないか」と、ぼんやりと感じているはずです。
しかし自分の強みを知らないと、自分に合った仕事が何かわからず行き詰ってしまいます。自分の強みを理解することは、「何をやりたいか」を知るために非常に重要です。
原因②今の仕事はお金のために仕方なくやっている
仕事の目的が「お金のため」といった人も、仕事を辞めても何をしたらいいかわからなくなります。このタイプの人は仕事に「楽しい」や「面白い」を期待していません。
そのため次の仕事で「何をやりたい?」と言われても、思い浮かばないのは当たり前です。仕事をお金ために仕方なくやっている人の場合、一時の感情に任せて会社を辞めると後悔するかもしれません。
退職を切り出す前に「なぜ会社を辞めたいのか」よく分析してみてください。もし給与や待遇面、労働環境などを考えて特に今の会社に不満がないのなら、退職は踏みとどまるべきといえます。
原因③スキルに自信がなく何をしても上手くいく気がしない
今の会社は辞めたくても、自分のスキルや知識に自信がないと転職してもうまくやっていける気がしません。特に今の仕事がうまくできないと感じている人ほど、自信を失っているのではないでしょうか。
自信が持てないなら「仕事を辞めたい」気持ちはいったん保留にして、今の仕事を精いっぱい頑張ってみましょう。仕事に集中すれば、今まで気づかなかった仕事の面白みややりがいに気づくかもしれません。
仕事が面白くなれば結果は必ず後からついてきますし、「辞めたい」気持ちは消える可能性もあります。また結果を出すことで自信をつけて、転職するのもいいでしょう。
仕事を辞めたいけど何がしたいか分からない人が取れる対処法
ここからは、仕事を辞めても何をしたらいいか分からない人が取れる対処法をご紹介します。
仕事を辞めたいけど何がしたいか分からないまま仕事を辞めるのは非常に危険です。仕事を辞めると安定した収入が無くなり、家計を圧迫する可能性があるからです。
また適当に転職すると今よりも給料が下がったり、もっと自分に合わない仕事する羽目になったりすることも考えられます。
会社を辞める前に対処法を実践すれば、自分の望み通りの転職が叶うはずです。対処法は7つあるので、ご自身に合った方法を見つけてみてください。
対処法①色々な人に会って話を聞いてみる
まず一つ目の対処法はいろんな人に会って話を聞いてみることです。やりたいことが分からないという人の中には「他の仕事のイメージが湧かない」と考えている人も多いでしょう。
そのようなときは、異業種で働いている友人に話しを聞いてみるのがベストです。実際にその業界で働いている人の話しは、インターネットなどで業界について調べるよりもずっと現実味があります。
仕事の面白い部分はもちろんのこと、デメリットや業界の裏話も聞けるかもしれません。また相手は友人なので、遠慮せずに深く突っ込んで話を聞くこともできるでしょう。
また友人に話しを聞くことは、参考にできるだけではありません。先に業界のことを聞いているので、実際に転職したときにギャップを感じたり後悔したりすることが少なくて済みます。
対処法②自己分析を行って自分の得意とする分野を見つける
先にも述べましたが「自己分析」ができていないと、自分の強みや弱みがわからず何をしたいのか見つけられません。
かといっていきなり自己分析と言われても、どうやったらいいか分からないですよね。まずは以下のことを考えてみてください。
- 仕事で楽しいと感じた瞬間は?
- 仕事でやりがいを感じたことは?
- 今の仕事で得意な業務は?苦手な業務は?
- 今の会社の嫌な部分は?
- 今の会社の「ここはいい」と思える部分は?
これを考えるだけでも、自分の仕事に対する価値観が明確になってきます。しかし記憶は自分というフィルターを通して思い出しているので、自力で正確に自己分析するのは困難です。
もし自力の自己分析に自信がないという場合は、転職サイトの自己分析を利用してみるのも手段の一つです。転職サイトは登録すれば無料で利用できるところも多いので、ぜひ試してみてください。
対処法③副業を始めて収入の柱やスキルを増やす
会社を辞める前にまずは副業を始めて、収入の柱を分けたりスキルを増やしてみたりするのもいいでしょう。副業は自分でやりたい仕事を選べるので、本業よりもストレスが溜まりにくいです。
また今持っているスキルを使って仕事をするだけでなく、新たに勉強して本業と全く違う仕事を始めることもできます。
副業をしていた人の中には副業の収入が本業を上回ったことで、副業で独立した例もあるようです。近頃は、パソコンとインターネットを利用できる環境さえあればできる副業が多数あります。ぜひ気軽に始めてみてください。
対処法④今の仕事におけるスキルレベルを向上させる
仕事を辞めたいと考えるのは、「仕事がうまくできない」「自分の能力が周囲についていっていない」といったことが理由の場合もあります。
今の会社を辞めるのも対処法の一つです。しかしその前に、今の仕事におけるスキルレベルを上げる努力をしてみましょう。自分のスキルを上げるのには、以下の方法が有効です。
- 仕事に役立つ資格を取る
- 仕事ができる人の仕事のやり方を真似する
仕事に役立つ資格の勉強をすれば、必要な知識が身に付けることが可能です。さらに資格を取得することで、自分の能力を具体的に証明することができます。
また仕事ができる人を意識すると、仕事への向き合い方や効率の良い仕事の仕方がわかってくるはずです。自分自身がスキルアップすれば、仕事がどんどんできるようになります。
「辞めたい」気持ちは、いつの間にかなくなっているかもしれません。
対処法⑤転職エージェントにキャリア相談をしてみる
「やりたいことが分からない」「やりたいことがぼんやりあるが向いているか分からない」といったときは自己分析をするのがおすすめです。
しかし自力で自己分析をするのは難しいので、転職エージェントにキャリア相談してみると、転職活動が円滑に進みます。
転職エージェントは利用登録することで、転職相談や求人探し、面接対策など幅広くサポ―トをしてくれるサービスです。
転職エージェントでは、プロのキャリアアドバイザーが希望する待遇や退職理由などをしっかりとヒアリングしたうえで求人探しをしてくれます。
自分ではやりたいことが分からなくても相談者にマッチした企業を探してきてくれるので、大変便利です。
対処法⑥自分の思いや考えをノートに書き出してみる
やりたいことが思い浮かばないのであれば、やりたくないことや会社への不平不満を思いのままノートに書き出して「見える化」してみましょう。
会社の悪いところや嫌いなところと言われると、パッと思いつく人は多いのではないでしょうか。例えば、「仕事の外出がめんどくさい」ということであれば、外出の少ない仕事に就けば不満は解消されます。
また「職場の人に気を使うのがしんどい」「人に合わせて行動するのが苦痛」ということであれば、転職ではなくフリーランスで活動することも選択肢になるでしょう。
このようにやりたくないことから仕事を絞り込んでいけば、やりたいことが浮かび上がってくるはずです。
対処法⑦休職して今後の人生についてゆっくり考える
会社に休職制度があれば、思い切って利用してみましょう。仕事をやりながら人生のことを考えようとしても、忙しくてゆっくり考える暇はありません。
また普通に仕事をしていると安定した給料が入ってくるので、退職後の生活のイメージが湧きにくいです。しかし休職すれば、期間限定で給料がなくなるので退職後の生活の疑似体験ができます。
退職に近い環境に身を置けばどんな仕事をやりたいのかはもちろん、退職後に転職活動をするならどのくらいの貯蓄が必要かなど、今後の人生について真剣に考えられるはずです。
早急な対応が必要!仕事を辞めるべきサイン
「何がしたいいか分からない」という状態で、会社を辞めるのは不安です。しかしやりたいことが見つかっていなくても、とにかく早く会社を辞めたほうがいいパターンもあります。
身の回りに出ているサインはないでしょうか?順番に確認していきましょう。
サイン①優秀な人がどんどん辞めていっている
優秀な人がどんどん辞めていってしまう会社には以下のような特徴があります。
- 将来性がない
- 成果に見合った評価を受けられない
- 昇給の限界に気づいた
優秀な人ほど先を見通す力に長けているので、会社に見切りを付けるのも早いです。会社や業界の業績や動向に常に目を光らせながら働いています。
そのため働いている会社の成長が止まっていたり業界全体の業績が悪化したりしていると、いち早く危険を察知して安全な場所への避難が可能です。
また会社にどんなに貢献しても正当な評価を得られなかったり、自分と上司が同じような給料で働いているのを知ったりすると「この会社ではキャリアを実現できない」と判断して去っていきます。
さらに優秀な人が辞めた後の会社は、仕事が回らなくなり大変です。もしかすると会社の大きな業績悪化に繋がるかもしれません。人材不足と業績悪化の二重苦に苦しむ前に、危ない会社からは逃げるべきです。
サイン②常に無気力といったうつ病の兆候が出てきている
会社を辞めたいのに何をしたいのか分からないのは、何をする気力も起こらなくなっているせいかもしれません。
「やる気が起きない」「何をしていても楽しくない」といった無気力状態はうつ病の兆候の可能性があります。
うつ病は人によって症状が様々で見た目に分からないので、自分自身で気づけないケースも多いです。一部ですが、うつ病の症状をご紹介しましょう。
- やる気が起きない
- 気分が落ち込む
- 眠れない
- 食べられない
- 疲れやすい
- これは使用例です
- 体がだるい
- 涙もろくなる
このような症状が2週間以上続いているときは、心療内科を受診して医師に相談してください。うつ病は重症化するほど治療に時間がかかります。
無理して働き続けてから会社を辞めると、治療で離職期間が長くなり再就職が難しくなることもあるので注意しましょう。
サイン③職場でいじめやパワハラやセクハラが起きている
会社には様々な年齢や生活環境、価値観の人が働いているので、「人間関係の問題が全くない」という職場はありません。
しかしお互いの譲歩や適度な距離を保つことで、良好な人間関係を築くことができます。ところがパワハラやセクハラといった行為は、被害者個人の努力ではどうにもならないことのほうが圧倒的に多いです。
パワハラやセクハラを我慢していると、職場だけでなくプライベートまで脅かされる可能性があります。例えばパワハラで心身にストレスが蓄積されていくと、適応障害やうつ病といった精神障害のリスクが高まります。
またセクハラはエスカレートすると、ストーカーに豹変するかもしれません。このような危険を回避するために、速やかに会社から去りましょう。
サイン④出社前になると身体に緊張が走る
出社前に緊張して体が動かなくなったり突然泣けてきたりするのも、実はうつ病の症状です。うつ病の症状は自律神経の乱れによって起こります。
精神に過度なストレスがかかると、自律神経が乱れて緊張が走ったり感情のコントロールがうまくできなくなって泣いたりしてしまうのです。
出社前や休み明けの出社でなんとなく気分が憂鬱になることは、誰にでもある経験でしょう。しかし緊張が走るほどとなると、かなりの重たいストレスが精神を圧迫しているといえます。
うつ病の重症化は、人生計画を狂わせることもあります。あなたの人生をダメにしてまで尽くすほど価値のある会社なんて存在しませんので、早く退職を検討しましょう。
仕事を辞めたいと言いにくいなら退職代行が便利!
既に会社を辞める覚悟は決まっているのに、「仕事を辞める」を言いにくい状況の人もいるでしょう。そのようなときは退職代行が便利です。
退職代行を利用すれば、スムーズかつ安全に退職することができます。
- 会社に行かずに退職できる
- 上司に会わずに退職できる
- 即日退職可能
- 会社や上司と連絡を取らなくていい
- 退職手続きをほぼ丸投げできる
- 退職書類を確実に受け取れる
- 有給や未払残業代の交渉ができる
- 退職後のアフターフォローもしてもらえる
退職代行を利用するのには費用がかかります。しかし退職手続きを丸投げするだけでなく、退職以上に切り出しにくい有休や未払残業代の交渉も可能です。
仕事を辞めたいけど何がしたいか分からない人へ!まとめ
仕事を辞めたいけど何がしたいか分からないまま転職すると、今以上にやりたくない業務内容や待遇の合わないところで働かなければならない可能性があります。
自己分析をして自分の強みを明確にしたり転職エージェントに相談したりして、自分に合った仕事を探すようにしましょう。
ただし何がしたいか分からないときでもパワハラのある職場や優秀な人がどんどん辞めていっている状況なら、まず会社を辞めることを優先に考えてください。