昼休みは職場の人達とコミュニケーションを取るチャンスです。しかし席を立つのもはばかられるほどのシーンとした昼休みに、苦痛を感じている人もいることでしょう。
今回は職場の昼休みの無言が辛いという人に向けて、重たい空気を打破する方法や注意しておきたいことなどをご紹介します。
職場での昼休みが無言になってしまう理由
職場の昼休みがシーンとしていると、なんだか気まずいですよね。そもそもどうして職場での昼休みに無言になってしまうのでしょうか。それにはおもに4つの理由があります。
理由①会話のイニシアチブを取る人が誰もいない
まず考えられるのは、昼休み中に率先して会話をする人がいないことです。にぎやかに昼休みを過ごしている職場やグループは、たいてい会話のイニシアチブをとっている人がいます。
イニシアチブをとってくれる人がいると、会話をうまく回してくれるので自然と話が弾みます。もちろん率先して会話をする人がいない職場だからといって、話すのが嫌いな人の集まりだというわけではありません。
しかし職場にいる人みんなが「いきなり話したら驚かれるかな」「誰か話しかけてくれないかな」といったように会話のスタートを他人頼みにしていたら、いつまでたっても会話は始まらないでしょう。
もしかすると以前は、積極的に話しかけていた人もいたかもしれません。しかし自分が質問しないと会話が終了してしまうようでは、いつか話すのを諦めてしまいますよね。
理由②みんなスマホを触っていて話す気がない
「スマホ中毒」「スマホ首(ストレートネック)」という言葉ができるほど、スマホは私たちの生活に溶け込んで手放せない存在になりました。
人と会話するよりもスマホを触っているほうが、職場の人とコミュニケーションを取るよりも昼休みを有意義に過ごせたと感じる人も多いようです。
業務中に私物のスマホを触ることって、なかなかできないですよね。そのために昼休みにまとめてLINEやDM、メールのチェックをする人もいます。
またスマホは連絡手段だけではなく、テレビやゲーム機、オーディオ機器、本の役目も果たします。
昼休みは見逃したドラマを観たりゲームや漫画に没頭したり、友達のSNSの投稿をチェックするのにはちょうどいい時間です。
自分の好きなコンテンツに触れることで午後からも頑張れるなら、昼休みを無言で過ごすのも仕方のないことかもしれません。
理由③職場のメンバー間で対立が発生している
対立しているメンバー同士が職場で昼休みを過ごしていると、どうしても雰囲気に緊張感が出てしまいます。
「あまり相手のグループに会話を聞かれたくない」「この話をしても問題ないかな」など、お互いに話す話題を選ぶのに気を遣って会話が弾まないでしょう
また対立しているグループに入っていない人にも、このただならぬ雰囲気は伝染します。「あっちの味方なの?」「こっちの味方かなかったの?」といった業務以外の無駄なもめごとに巻きこまれないようにするには、どちらにも話しかけないのが一番です。
触らぬ神に祟りなしという通り、中立派は黙って昼休みが過ぎるまでやり過ごすしかありません。
理由④単純に無口な人が職場に多い
短順に無口な人が職場に多いということもあります。当然ですが人の性格は様々です。内向的な人もいれば、外向的な人もいます。もともと無口な性格であれば、一人で静かに過ごしたいと考えるでしょう。
また職場での疲れやストレスによって、無口になっている場合もあるでしょう。例えば午前中の業務に疲れてしまって会話をする気力がない人もいますし、職場の人間関係に問題を抱えていて話すのが憂鬱な人もいます。
無口な人に無理やり話しかけると聞き役に回ってくれる人はいるかもしれませんが、会話を弾ませるのは難しいです。無口な人の多い職場で、賑やかな昼休みを過ごすのは諦めたほうがいいでしょう。
職場の昼休みで無言が続き苦痛と感じる際の対処法
無言が続いて苦痛な職場の昼休みには、6つの対処方法があります。
対処法①話しかけやすい人を見つけて自分から会話を振る
一番いい対処法は、話しかけやすい人を見つけて自分から話しかけてみることです。会話がないなら自分で作っていくしかありません。
先にも述べましたが、率先して話す人がいないと自分から話かけられない人もたくさんいます。静かに昼休みを過ごしていても、実は話し好きの人もいるかもしれません。
「静かにしているけれど、普段は明るくてよく話していそうな人」や「周りに合わせてスマホを触っているけれど、楽しくなさそうな人」がいれば積極的に話しかけてみましょう。
また、違うグループに交じって昼休みを過ごすのもいい手段です。今あなたが一緒に昼休みを過ごしているグループにたまたま静かな人が集まっているだけで、他のグループに入ると自然と会話が弾む可能性もあります。
対処法②テレビやラジオをつけてBGM代わりにする
無言の空気が苦痛というときは、BGMを流すのもいい方法です。病院の待合室や飲食店にはBGMが流れていたりテレビがついていたりするので、一人でいても無音になりません。
もし職場で問題がないのなら、スマホでテレビやラジオを付けてBGM代わりにしてしまえば無音状態を避けられます。またどんなものをつけているのか気になって、話しかけてくれる人が現れるかもしれません。
ただし勝手に音を流すと、本当に静かに過ごしたい人にとって迷惑になります。音を流す前に必ず上司や職場で昼休みを過ごしている人に承諾を得るようにしましょう。
もし承諾を得られないときはイヤホンを使って聴くようにすれば、周りは静かで自分は無音が気にならなくなります。
対処法③会社のメンバーでレクリエーションをして話題を作る
少しハードルが高いですが、会社のメンバーでレクリエーションをして話題を作るのはどうでしょうか?
会社によっては昼休みに部署対抗の卓球大会などを企画して、部署間だけでなく他部署も交えて交流を深めているところもあります。
もちろん個人の意見で、レクリエーションを企画するのは難しいです。そんなときは会社の運営に携わる人事部に相談を持ち掛けてみましょう。
会社全体を巻きこめば他部署との交流も増えて、気の合う人と出会う機会が増えます。また社長の許可が出れば、会社から賞品を出してくれる可能性もありますよ。
対処法④一人でお昼ご飯を食べに行く
無言で職場を窮屈だと感じるなら、外に1人でお昼ご飯を食べに行きましょう。1人なら他の人に気兼ねすることなく、自分の気分でランチを食べに行けます。
グループだったら絶対に入れないようなお店に敢えて挑戦するのもいいですし、晴れた日には公園で手作りのお弁当を広げてもいいですよね。
何にしても無言の職場で気を遣って気力と体力を消耗するよりも、確実にリフレッリュできてご飯を美味しく感じられるはずです。
また職場の外に出ることによって、他の部署の人と偶然お店で出会うことがあるかもしれません。そんなときこそ、昼休みを楽しく過ごす仲間を作るチャンスです。
対処法⑤会社を辞めて和気藹々とした職場の会社に転職する
自分の働きかけでは無言を解消できず、「もう耐えられない!」というときは転職を検討しましょう。転職すれば無言の職場から解放されて、和気藹々とした職場で働けるかもしれません。
入社する前から会社の雰囲気を覗き見ることは難しいですが、雰囲気のいい会社を見極めるにはポイントがあります。
- しょっちゅう求人募集している会社は避ける
- 職場の口コミサイトを利用する
頻繁に求人募集を出している会社は常に人の出入りが激しく、従業員同士の悪い可能性が高いので避けるべきです。
また職場の雰囲気を知るためには会社の評判が投稿されている口コミサイトを活用する方法もあります。口コミサイトは実際に働いている社員や元社員が投稿しているので、職場の実情がわかりやすいです。
対処法⑥車で昼寝をして休憩時間を過ごす
車通勤しているなら、車で寝て休憩時間を過ごしましょう。昼寝をすれば、気持ちをリフレッシュできますし、体力も回復できます。
なにより窮屈な無言の空間に昼休み中縮こまっているよりも、慣れた空間で過ごすほうがずっと気楽です。起きていても大して面白いことがないのなら、ぐっすり夢の世界へ逃避行してしまいましょう。
ただし眠り過ぎて業務に遅刻するのはよくないので、スマホのアラーム設定を忘れないようにしてください。
職場の昼休みで無言が続くときに覚えておきたいこと
職場の人全員が「無言を苦痛」と感じているわけではありません。少しでも楽しく過ごした気持ちは理解できますが、周囲の人への配慮を忘れないようにしましょう。
昼休みは話しかけないでほしいという人も一定数いる
昼休み中に話しかけないでほしいと感じている人は普段から無口な人とは限りません。業務中や会議中などに積極的に発言しているような人でも、昼休みは人と関わるのを極力避けるといった人もいるようです。
また仕事とプライベートとのオンオフをきっちり分けたい人の中には、「昼休み中は1人でゆっくり過ごしたい」「誰とも話さずにぼんやりと過ごしたい」と考えている人も一定数います。
このタイプの人には普段よく話しているからと気軽に昼休み中に話しかけると、そっけない態度を取られる可能性があります。
積極的に話しかけるのは悪いことではありませんが、その人が「話しかけないで」という空気を出してないか見定めてから声をかけるようにしましょう。
昼休みのおしゃべりをうるさいと思っている人もいる
昼休みの無言の職場にいる人の中には、無口で話すのが苦手なのではなく「静かに過ごすのが好き」な人もいます。その人達にとって、昼休みのおしゃべりははっきり言って騒音以外の何物でもありません。
あなたにとって無言が苦痛で耐えられないのと同じように、静かに過ごすのが好きな人にとって人の会話の声が聞こえてくるのは苦痛でストレスの溜まることなのです。
どうしてもおしゃべりをしたいなら声のトーンを落としたり職場の外に場所を移したりするなど、静かに過ごしたい人の迷惑にならないようにしましょう。
昼休みは自分の時間なのでどのように過ごそうが勝手ですが、迷惑をかけたことで業務に支障が出るのはよくありません。お互いに気持ちよく過ごせる工夫をすることが大切です。
職場の昼休みがどうしても苦痛なら早めに転職を考える
対処法でもお伝えしましたが、職場の昼休みがどうしても苦痛なら早めに転職を考えましょう。
昼休みは午前中の業務の疲労を回復し、気分をリフレッリュするための大切な時間です。それが苦痛となってしまうと、会社にいる間心が休まる暇がありません。
職場でのストレスが心身に蓄積されると、様々な悪影響を及ぼします。
- 眠れない
- 食欲不振
- イライラが止まらない
- なんだか体がだるい
- 何をしても楽しくない
- 頭痛・肩こりがひどい
- ケアレスミスが増えた
- 仕事の効率が落ちた
このようなことがずっと続いているようなら、心身が発している限界のサインかもしれません。そのまま「ただの疲れかな」と放置するのは危険です。一日も早く今の職場を脱出することをおすすめします。
職場の昼休みで無言が続いているという人からよくある質問
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昼休みに、職場にいたくない時はどうしたらいい?
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昼休みに職場にいたくないときは、外にお昼ご飯を食べに行くのがおすすめです。1人なら、誰にも気兼ねせずに自分の好きな物を食べに行くことができます。カフェでまったり過ごすこともできますし、グループだと入りにくいカウンターだけのお店にも楽々入れるでしょう。過ごしやすい季節には、外でお弁当を広げるのもいいですよね。もし職場の近くにランチのできるお店がないときは、さっさと昼食を済ませて、昼寝をしましょう。外に出られないなら夢の世界へ現実逃避です。
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職場の昼休みで会話に入れない時の対処法は?
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おしゃべりしたいのに会話にうまく入れないときは、今いるグループのメンバーと興味の方向や価値観が違う可能性があります。
そのまま聞き役に回っているのもアリですが、もっと積極的に話したいなら他のグループの人に声をかけてみましょう。
お昼休みのグループは、なにか共通点があって集まっていることがほとんどです。今のグループと合わないだけで、他のグループに入れば楽しく会話できるかもしれません。 -
職場の昼休みで誰とも話さないのはアリ?
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アリです。昼休みの過ごし方は人それぞれ異なります。大事なことは「午前中の疲労を少しでも回復して、気分をリフレッリュさせること」です。
例えば、スマホで猫の動画を観るのが癒しになるのであれば観ればいいですし、一人で職場の近所を散歩するのもいいリフレッシュになるかもしれません。
ただし自分勝手なことをして、周囲に迷惑をかけるのだけはやめましょう。
職場の昼休みで無言が続き苦痛!まとめ
職場の昼休みで無言が続いて苦痛なときは、話しやすい人を探したりBGMを流したりするなどして無言の環境を打破しましょう。
しかし自分の力ではどうしようもないときは、転職することも無言の環境から抜け出すいい方法です。