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人間関係や仕事内容、給与面など、現在の仕事へ不満が溜まっていくと、仕事を辞めたくなりますよね。
しかし、今辞めるべきか否か、自分の判断が正しいのかどうか悩むのではないでしょうか。
ここでは「今すぐ仕事辞めたい」と思ってから知るべきこと。また退職代行を活用して「辞める」と判断したときに即日退職する方法を解説します。「行きたくない」のケースごとに適切な判断をし、後悔のない退職を目指しましょう。
オイトマスタッフ
今すぐ仕事を辞めたいと思う主なケース
仕事を辞めたいという思いは、誰しもが必ず抱えたことがある悩みです。どんなに仕事ができて意欲的に働いているように見える上司や同僚でも、1度は考えたことがあるでしょう。
辞めたいと思うことは、決して甘えなんかではありません。自身を責める必要はない、ということは心に留めておいてくださいね。
このまま仕事を続けて、今の状況が良くなる可能性はあるのかどうか考えながら読み進めてみてください。
①人間関係で悩んでいる
仕事を辞めたいと考えている人の中で、最も多い理由が人間関係です。
会社という組織の中で生活していると、気が合わない上司・同僚・後輩などが必ず1人はいるもの。多少の不満はなんとか折り合いをつけて働く必要があります。
しかし、理不尽な対応をされたり自分に非がないにもかかわらず嫌な思いをしたりなど、自分だけでは解決が難しいと感じたケースの場合は、逃げ場がなくなり仕事を辞めたくなってしまいます。
- 悪質ないじめ・差別がある
- 人間関係の修復が難しい
- 職場で孤立していると感じる
など、心身ともに大きなダメージを受けているときは、辞めたいと考えるのが普通です。
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②自分は仕事に向いていないのではないかと感じている
仕事を辞めたいと思うケースの1つには、今の仕事に適性を感じていないことがあげられます。
- 仕事内容が苦手
- やりがいを感じない
- 自分の性格に合わない
など「働くことは嫌いではないのに、仕事が合わなくてヤル気が出ない」という精神状態ではモチベーションを保つことは難しいでしょう。
「仕事は生活費を稼ぐため」と割り切れるのであれば良いです。しかし仕事になんらかのやりがいを求める場合は仕事への満足度がなく、ただ家と会社を往復する毎日が続きます。
この場合、仕事を辞めたくなるのも仕方ありません。また苦手な仕事の場合、失敗や悩みが多く自己肯定感が下がり「自分はダメだ」と感じてしまう可能性もあります。
③会社がブラックで心身ともに疲弊してしまっている
会社がブラック企業で、心身ともに疲弊していることも、仕事を辞めたい理由としてあげられます。
- パワハラ、セクハラが横行している
- 長時間労働を強いられる
- 残業が多い
という劣悪な環境下の職場で働いていると、次第に心身の異常を感じてきます。
- 何を食べても味がしない
- 体が異常にダルい
- プライベートも楽しめない
などの症状があらわれてきたら要注意。鬱病を発症するサインの可能性があります。
これらの症状は仕事を辞めると解決するため、退職することをおすすめします。
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④給料が低い・待遇面に不満がある
給与や、待遇面などに不満がある場合も、仕事を辞めたくなる原因にあげられます。
- 残業手当なし
- 通勤手当なし
- ボーナスなし
金銭面での問題は、仕事へのヤル気に大きく影響します。自分の働きを明確に評価され、自分の納得いく給与をもらっているからこそ、会社に貢献できるというものです。
しかし仕事量に見合わない給与や、待遇の場合が与えられていない不満から「やってられない」と感じ、仕事を辞めたいという思いが膨らんできます。
⑤自分のスキルではついていけない
仕事では職種によって様々なスキルが必要となります。
このようなスキルは誰でも最初からあるわけではないので、最初のうちから先輩などと差があるのは当然です。
ですが、実際にやってみて明らかに他の人と劣っている場合や、自分が不得意であると感じた場合には無理して覚えるのは効率が悪いと言えます。
先輩などが自分の状況を見て、どのような評価やアドバイスをしてくれているかにもよりますが、このままではいずれついていけずクビになると感じたような場合には退職を検討してしまうのも当たり前です。
⑥上司や先輩の評価が正当でない
仕事をしていると結果が出せるようになったり、お客様に評価してもらったりするようになります。
また、実際に成長した証として資格取得などもあるのですが、明らかにこれらに対する評価が正当でない場合があります。
これに関しては客観的に自分を見つめる必要があるので注意が必要ですが、明らかに正当でない場合は頑張っても意味がないので辞めたくなるのも当然です。
評価が正当でない原因は会社自体にあったり上司が無能であったりと様々ですが、改善しそうにない場合は早めに次へ切り替えたほうがいいでしょう。
⑦職場の雰囲気や会社の社風が合わない
実際に働いていると業務内容などとは別で、仕事に対する向き合い方や考え方が自分に合わない場合があります。
静かに落ち着いて黙々と仕事をこなしたいのに、体育会系のノリでいづらかったり、社風が明らかに自分と合わないといった場合です。
我慢して建前で周りに合わせれるレベルならまだしも、明らかにずっと続きそうで耐えられないといった場合には早めに辞めたほうがいいと言えます。
今いる職場の雰囲気だけが嫌な場合に関しては、異動などの相談をしてみるのも一つの方法です。
今すぐに仕事を辞めない方が良いケースと対処方法をご紹介
しかし「仕事に不満を感じているから辞めたい」「今すぐ辞めたい」という思いのまま、勢いで辞めてしまって、のちのち後悔する場合も少なくありません。実際に後先考えず退職し、次の働き先が見つからなければ生活がままなりません。
そのため、後悔を防ぐためにも、一旦立ち止まってゆっくり考える時間を設けることも大切です。ここでは辞める前に考え直す方がいいケースを紹介します。自身の状況と冷静に照らし合わせて判断しましょう。
上記のようなケースの場合、退職によって解決できる問題ではないため、すぐに辞めるべきではないと考えた方がいいでしょう。
①一時的なトラブルが原因で会社を辞めたいと思っている
一時的に忙しい、一度怒られたなど、一時的なトラブルが原因で辞めたいと思ったなら、少し休んでみましょう。
疲労困憊した心身で、退職を決めるのは危険です。休暇を取り、落ち着いた環境に身を置いてから去就を決めるのでも遅くありません。
上司に指示を仰ぎ、まずは目先の問題解決に努めよう
仕事でトラブルに巻き込まれると「もうダメだ、辞めてしまいたい」と感じ、逃げ出したくなりますよね。しかし自分の中では大きな問題でも、人に助けを求めるとあっさり解決してしまう可能性もあります。
一時的なトラブルで「辞めたい」と感じた際にまずおこないたいのは「上司の指示を仰ぐ」ことです。自分ではどうにもならない問題でも、経験豊富な上司から適切な指示をもらえる可能性があります。仕事は一人でするものではありません。一人で抱え込まず、相談してトラブルの早期解決を目指しましょう。
さらにトラブルを解決した後は、自分が成長したと感じられます。トラブルを辞めるきっかけにするのではなく、成長の材料に活かす考え方もおすすめです。
②同じ理由で前職を退職している
前の会社を同じ理由で辞めた人は、次の職場でもきっと同じ理由で苦労するでしょう。辞めることで本当に解決するのか、根本的な理由になっているかいま一度振り返ってみるといいかもしれません。
会社に非があると感じていても、もしかしたら自身の行動が辛い状況を招いている可能性もあるかもしれませんよ。会社のイヤなところを思い出して書き出すと、自身の態度に原因があったと気付くこともあります。仮に自分に原因があった場合、自身の改善すべき点が見つかれば、また同じ理由で退職することはないでしょう。
「辞めグセ」に注意
辞めることは悪いことではありません。しかし「自分に合わない」「楽しくない」と言った安直な理由で退職を続けると、辞めグセがついてしまいます。
仕事は働くことで給料を得るため、楽しいだけでは続けられません。お金をもらう以上は「嫌だな」と感じる業務をある程度こなす必要があります。
「パワハラがあった」「明らかに給料に見合わない」等、正当な理由で辞めることは間違いありません。しかし辞める理由をいま一度考え「自分勝手かな」と思う場合、もう少し仕事を続けてみると自己成長につながります。もうひと踏ん張り、してみませんか。
③結婚や介護など家庭の事情で辞めようとしている
結婚を理由に辞めた場合、キャリアが途切れるリスクがあります。一旦退職して「子育てがひと段落したから復職しよう」と考えても、結婚前と同じ給与・仕事をもらえるとは限りません。さらに小さな子どもを持つ状態でフルタイム勤務は難しく、また企業側も採用をためらうケースが多いです。
同じように、介護が大変で仕事を辞めようと考えている場合も、退職は思い留まった方がいいといえます。なぜなら仕事を辞めてしまえば、家計が崩壊し親とともに共倒れになる可能性があるからです。
このことから結婚と介護のいずれも、いざ復職したいと考えたとき、金銭面と実践面からみて非常にリスクが高いといえるでしょう。
辞めるのではなく、会社に相談して仕事と家庭を両立できる勤務体制にしてもらうことが得策です。
近年では介護休暇や時短勤務を積極的に採用する企業が増加しています。一人で抱え込まず、これを機に一度会社に相談してみましょう。
「本当に必要な退職」か家族と話し合ってじっくり検討しよう
結婚や介護で退職し、家族のために頑張ろうと考えることはとても良いことです。しかしあなたばかりがつらい目にあって、さらに再就職が困難になっては経済状況はもちろん、自身のキャリアややりがいを失ってしまいます。
実際に育児や介護で退職した人の中には「会社では評価してもらえたが、家事では誰も評価してくれない」と新しい悩みを抱えるケースが増えています。
さらに育児や介護は社会から切り離された環境にいることが多く、孤立してしまう環境も懸念されます。
そのため育児や介護を理由に退職する際は「本当に辞めなければいけないか」を家族でじっくり検討しましょう。
自分の考えだけでなく、パートナーや子どもの意見も聞き、助け合いながら仕事を継続できる可能性もあります。行政や介護サービスを活用する方法もあります。自分を犠牲にせず、関係する人みんなで相談して、ベストな方法を見つけましょう。
今すぐに仕事を辞める前に知っておいた方が良いこと
今すぐに仕事を辞めたいと思ったとき、知っておいた方が良いこと5つを紹介します。「誰かに相談する」「制度活用を検討」「次の職場を探す」等、知らなければ生活が困難になる可能性があります。見通しをもって退職できるようにしておきましょう。
自分自身を守る意味でも、とても重要な事項になるので1つずつ確認していきましょう。
①まずは職場の信頼できる人に相談した方が良い
心身ともに疲弊しているときは、冷静な判断ができないこともあります。上司や信頼できる人に相談し、客観的な意見を聞いてみましょう。相談することで、思ってもみなかった方向から解決策が出てくる可能性があります。
また、あなたの不満を伝えることで、職場上の問題や待遇面を変えてもらえるかもしれません。不満点を解消するという理由で好条件を提示されるなど、改善の余地が出てくる可能性があるからです。
このような理由から、まずは信頼できる人に相談してみることをおすすめします。
信頼できる目上の人の意見は参考になる
信頼できると感じる人の中でも、目上の人の意見は非常に重要です。自分より長く生きている、働いているためあなたが知らない情報やノウハウを知っている可能性があります。
そのため退職を考えたときは、ぜひ懇意にしている上司や仕事関係でなくとも目上の人に相談してみましょう。
自分では「もう無理」と考えていても、考えつかないような視点で解決法を提案してくれたり、思わぬ方向に働きかけてくれる可能性が。自分の考えに凝り固まらず、アドバイスを受けてみましょう。
②休職制度や有給を使って時間的猶予を作ることができる
冷静な判断をするため、ゆっくり心身を休ませる時間を作りましょう。有給休暇を活用したり、ぞんぶんに休みたい人は休職を考えてもいいですね。
仕事を辞めることは、人生の大きな分岐点となりますから、使える制度は活用して精神的に回復する期間を積極的に取りましょう。
心と体が元気になれば、退職について冷静な判断が下せます。
環境を整えることで考えが変わる可能性も
極度に疲労が溜まっていたり、精神的に追い詰められている場合、本来のパフォーマンスを発揮できません。そのため休職や有給は心身のバランスを整えるために有効です。
具体的には、通勤距離が長く疲労を助長するのであればアクセスの良い場所に引っ越してみる。一時的に家庭の事情で仕事が負担に感じる場合、落ち着くまで休職する等があります。
また精神的に追い詰められている場合、休職して体を休めたり気分転換に好きなことに打ち込むことも良いでしょう。
休職や有給消化はどうしても取得し辛い雰囲気にありますが、取り返しのつかなくなる事態になるよりもはるかに良いです。
このように自分が「辞めたい」と思う原因に対して、環境を整えることで辞めずとも解決する可能性があります。
③退職前に転職の準備をしていた方が良い
本気で仕事を辞めたいと考えるのであれば、仕事を続けながら次の方向性を決めたほうが精神的にも良いです。
一旦退職してから次の仕事を探すのは、転職活動に費やす時間が増えるという利点があります。しかし「早く次を見つけなければ」焦る気持ちが出てきてしまい、1番はじめに内定を取れた会社によく考えもせず決めてしまうということになりかねません。
安易に転職先を決めることのないよう、退職の意思を持ち始めたときから、転職活動を始めておくとよいですね。
次の働き先を決めておく
もっともベストな方法は、今の職場に在籍中に次の職場を決めることです。そうすれば空白期間を作らず働き始められます。さらに次が決まっている場合「○日から新しい会社のため、退職は○日までに」と報告することができます。
仕事をしながら転職活動は骨が折れることですが、同時進行かつ次を決めることで不安要素を少なく退職を目指せます。
④退職の条件や手続きを把握しておくとスムーズに退職ができる
円満退職を実現するためにも、退職の条件や手続きを把握しておきましょう。それは自分を守ることにも繋がります。
- 退職の意思は退職から2週間前までに伝える
- やむを得ない理由がある
- 会社の「合意」がある
退職までの期間は?
退職までの期間は会社ごとに異なるため、就業規則を確認するか総務関係に確認しましょう。しかし一般的には「退職の1ヶ月前」までには報告することがマナーとして採用されているため、少なくとも「報告から1ヶ月後」以降の期間を設けると良いでしょう。
また引き継ぎのボリュームが多い場合や、長期のプロジェクトに参加している場合はより期間を長くとると相手にとって親切です。
引き継ぎは必要か
今すぐ仕事を辞めたいと考える場合「引き継ぎはどうしようか」と悩む方は多いです。
引き継ぎに関しては、会社や業務内容ごとに決まりが異なりますが、基本的には簡単にでも引き継ぎをすることが求められます。
特に自分だけが担当している業務の場合、引き継ぎは必須です。しかしパワハラや体調不良など、やむを得ないケースの場合は退職代行を活用して引き継ぎの交渉を依頼する方法をおすすめします。
会社を辞めるためには、法律での決まりを守る必要があります。会社に明らかな損失を与えた場合、訴えられるリスクがあるため、しっかり把握しておくことが重要です。
退職理由を考えておく
即日退職が許される条件に「やむを得ない理由の場合」があります。したがって、即日退職したい際は納得してもらえる理由を考えておきましょう。
具体的な理由としては「自身の体調不良」「家族の介護」などがあります。理由を伝えたときに「それならば仕方がないな」と感じられる理由をあらかじめ考えておきましょう。
⑤すぐに転職しないなら金銭面を工面しておいた方が良い
今すぐに仕事を辞めたいけれど、すぐに転職する予定はない、ということなら貯金をしておきましょう。
理由としては、自己都合で退職すると、雇用保険の失業給付が退職してから約4か月後になるためです。
失業手当を受け取れるまでの期間を、貯金で乗り越えることができれば精神的にも金銭的にも不安を感じず、前に進むことができます。
まずは、毎月の生活費を計算して、どれくらいの貯金があればいいか知り、貯金の習慣をつけておきましょう。
後日の出社を回避するために!仕事を辞める前の準備
仕事を辞める場合、円満退社である場合はまた良いのですが、少し揉めていたり引き止められたりしたりしていると、後日何かしらの用事で出社するとなるとかなり気が重くなります。
なるべく、揉めたり引き止められたりして辞めた場合、出社したくないと考えるのはあたりまえです。
後日出社を求められる理由としては、様々な引き継ぎや退職に関する書類などの発行などがあります。
どうしても後日でないと処理できない場合などは仕方ないのですが、いくつかのポイントを先に抑えて準備しておくことで出勤をなるべく少なく減らしたり、すぐに用事を終わらせて帰りやすくなります。
この2つのポイントについて詳しく解説していきます。
会社や業界関係ないことなので是非参考にしてみてください。
会社から借りているものを全て揃えて返却準備をする
どのような仕事内容であっても何かしら会社から貸与してもらっているものがあるはずです。
- 作業で使用する専門の道具
- 作業着や制服、エプロン
- パソコンや携帯電話
貸与している場合、必ず辞める際には返却する必要があります。
また、制服などの場合は必要に応じてクリーニングに出したり補修する必要もあるので事前に確認しておくようにしましょう。
この他にも会社の寮も貸与物の一つだと言えます。
辞める前にはある程度片付けておき、いつでもすぐに出ていけるような状態にしておきましょう。
部屋に関しても明らかに傷ついたりしている箇所がある場合は対処について確認しておくようにしましょう。
会社から退職時に受け取る書類を把握する
会社を辞める場合、複数の処理を必ず受け取らないといけません。
通常であれば会社でしっかりと準備して渡してくれるのですが、小さな会社であったり担当部署の人間が詳しくない場合などは以外に忘れられていることが多いです。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していることを証明するための書類であり、会社で保管されています。
転職先で引き継ぎとして必要です。
まれに会社でも見つからないといったケースがありますが、ハローワークで申請すると再発行ができます。
源泉徴収票は、転職先での所得税の年末調整などをする時に必要となるので必ず受け取るようにしましょう。
源泉徴収票は、会社から全ての給与が支払われてからの発行となるので、どうしても出社したくない場合は郵送などをお願いしてみるといいでしょう。
即日退職は違法?雇用形態別の退職に関する法律を解説
「辞めたい」「転職したい」と思う方の中には、できるだけ早く実行したい方も多いのではないでしょうか。
「即日退職」というフレーズがありますが、労働者が一方的に退職を申し出た後出勤しなかった場合、違法行為として会社に損害賠償請求をされる可能性も。
ここからは即日退職について、法律にも触れつつ説明していきます。
正社員が会社を辞める場合は2週間前までの申告が必要
正社員の場合、最短の退職は基本的に退職の申し出から2週間後となります。
3月1日に退職の申し出をした場合、3月14日に労働契約が終了します。退職を申し出てから2週間が経過すれば、会社側の合意が得られていなくても退職することができるのです。
正社員が違法にならずに即日で会社を辞める方法
では、その日すぐという意味の「即日」での退社は不可能なのでしょうか。
正社員が法律を遵守しつつも即日退社する方法はあります。
業務などの妨げにならない範囲で労働者から有給休暇を求められた場合、会社側はこれに応じなければなりません。有給休暇の取得は労働者の権利であり、会社がこれを妨げることはできないのです。
そのため、退職までの2週間を有給休暇取得に当てることで、即日出勤する機会をなくすことができます。しかし、あくまで有給休暇期間は会社に在籍しているため、事実上の「退職」ではありません。
契約社員の場合は期間満了まで退職は原則NG
先ほどは、雇用期間の決まりがない正社員の例を説明しました。
雇用期間の決まりがある契約社員の場合、基本的に契約期間中の退職は認められません。退職の2週間前に申し出があったとしても、会社側はやむを得ない場合を除き認める必要はありません。
契約社員が違法にならずに即日で会社を辞められる条件
契約社員の場合、基本的に契約期間中の退職は認められませんが、法律を遵守しながら即日退職が可能な条件があります。
- やむを得ない事情がある
- 会社が即日退職を認める
- 1年以上勤務している
1〜3の条件を満たしている場合「即日退職」が可能になります。
パートやアルバイトは雇用期間の契約によって退職方法が異なる
パートやアルバイトの場合はどうでしょうか。パートやアルバイトも、雇用期間の定めの有無によって退職可能となる時期が異なります。
雇用期間の定めがない場合は、正社員同様、退職の申し出から2週間で退職が可能です。そのため、原則即日退職はできません。
しかし、アルバイトやパートでも条件次第で有給休暇が付与されるため、有給休暇を活用して即日出勤しないことも可能です。雇用期間の定めがある場合は有期雇用と同じ扱いとなります。
今すぐに仕事を辞める方法
では実際に、今すぐに仕事を辞める方法について、具体的に3つあげていきます。
①直接退職を伝える場合
転職の意向を伝える際は、直接伝えるのが一般的です。
②電話で退職を伝える場合
体調不良などの理由で直接伝えられない場合は、電話で退職の意思を伝えることも可能です
③退職代行に依頼する場合
どうしても上司と顔を合わせたくない、引き止められてしまう、などの場合は、退職代行を利用する方法があります。
その際に、料金がいくらかかるか聞いておくと安心です。
すぐに辞めるときは「気遣い」を大切に
何度考え直しても、相談してもやはり退職する場合、なかでもすぐに辞める場合は周囲への気遣いが大切です。すぐに辞める場合、満足な引き継ぎもできず、挨拶もそこそこに職場を離れることになります。そのため、職場に悪い印象を与える可能性もあります。
しかし退職のときは誰でも「気持ちよく退職したい」と考えますよね。そのため急な退職の際は、時間がなくとも引継ぎ書を作成したり、隙間時間で挨拶を済ませたりできるかぎり退職前に準備を整えましょう。
退職理由を上司に伝える際のポイントは?
退職を決意した後、まず上司に退職の意向を伝えるのが一般的とされています。
退職理由は人によって複数ありますが、どのように伝えればスムーズに話が進むのでしょうか。ここからは、退職理由の伝え方のポイントについて、2つ説明していきます。
前向きなキャリアプランであれば堂々と伝える
スキルアップやキャリアチェンジなど、前向きな目標・目的を持った理由であれば、堂々と伝えましょう。
退職はネガティブな印象を持ちやすいですが、実際自分のキャリアアップ・チェンジのために退職(転職)する方は多くいます。
退職「させてもらう」といった低い姿勢ではなく、自信を持って自分のキャリアプランを伝えましょう。前向きな理由であれば、上司も応援し送り出してくれる場合があります。
あなたを理解してくれている周囲の方も、きっと応援してくれるはずです。躊躇せず、現状と目標を自分なりに伝えてみましょう。
基本的に会社への不満は言わないでおくのがベター
退職理由に、会社へのネガティブな意見もあると思います。
退職時に全て打ち明けてスッキリしたいと思う人もいるかもしれませんが、これは避けましょう。争いに発展したり退職の手続きが難航したりするだけでなく、周囲にも影響を与える可能性があるためです。
周囲が険悪なムードになったり退職後も陰口を言われたりと、不満を伝えても良いことはありません。
そのため、基本的には会社への不満はグッと堪えて、退職がスムーズにいくことだけを考えましょう。
どうしても出勤したくない場合でも無断欠勤はNG!
一度辞めると決めてしまうと、以降会社に出勤するのがとても辛く感じやすくなります。
そのような場合に無断欠勤してしまう人がいますが複数のデメリットがあり絶対におすすめしません。
各デメリットについて詳しく解説していきます。
転職時に不利になってしまう
無断欠勤などにより会社側に迷惑をかけてしまった場合、懲戒解雇となってしまう可能性があります。
懲戒解雇による退職はとても企業側の印象が悪く、再就職が難しくなるので注意しましょう。
また、再就職の際は隠しておけばいいと思う方もいるかもしれませんが、離職票や退職証明書、同業者からの噂など様々なことが要因となりバレてしまう可能性が高いです。
失業保険が満額もらえなくなる
無断欠勤により、重責解雇に相当する退職となってしまった場合、失業保険受給までの必要加入期間が長くなってしまいます。
この他にも失業保険受給までにかかる時間が増え、給付日数も少なくなるケースがあります。
失業保険は、再就職までに生活を支えてくれる大切な手当なので、満額もらえるように無断欠勤は辞めましょう。
退職金が支給されないことも
退職金に関しても会社によっては減額や不支給などの決まりが有る場合が多く、そうでない場合に関しても無断欠勤により印象が悪くなり下がってしまう恐れがあります。
長く働いているほど退職金は多くなりちょっとした額ではないため、なるべく無断欠勤などで満額もらえなくなったりすることは避けましょう。
特に年齢が50代や60代などの場合、その後の人生にも影響が及ぶ恐れもあります。
解雇予告手当の支払いがされなくなる
無断欠勤が続くと解約予約手当がもらえなくなる可能性もあります。
解約予約手当とは解雇日の30日以上前に解雇予約をしないまま解雇する場合に支払義務が発生する手当です。
この解雇予約手当は労働基準法第20条により、無断欠勤の場合は支払い不要と定められています。
このように無断欠勤は少し怒られるといったレベルではなく、様々なデメリットがあります。
また、内容によってはすぐに辞めることができなくなる恐れもあるので、絶対に辞めましょう。
今すぐ会社を辞めたい人には退職代行サービスもおすすめ
今すぐ会社を辞めたくても、引き止められたり揉めたりするのが嫌で申し出られないという人もいるのではないでしょうか。また、上司になかなか退職の意思を伝えられない、という方も中にはいるでしょう。
上記のような場合は「退職代行サービス」を検討するのも良いでしょう。
退職代行サービスの特徴
退職代行サービスは、退職の意思を会社に伝えるだけでなく、退職にまつわる手続きや交渉も行ってもらうことができます。
主に、民間業者と弁護士の2種類に区分することができ、違いは「会社との交渉」ができるかどうかです。
基本的な退職代行サービスの内容に変わりはありません。価格は、民間業者の方が比較的抑えられるといえます。弁護士は、弁護士費用の他に成功報酬が発生し、未払い給与が戻ってきても成功報酬でほとんど手元に残らないケースも。
退職の話し合いが長期化することで、弁護士費用が高額になり、当初の想定よりもかなり高額となる可能性もあります。そのため、交渉内容や期間、金額などを考慮して、依頼するサービスを検討しましょう。
退職代行サービスを利用するメリット
退職代行サービスを利用するメリットとしては、
- 精神的負担を少なくできる
- スムーズに退職できる
- 未払い給与や賠償請求など難しい交渉が可能
などが挙げられます。
無理に引き止められ、結局退職を断念してしまうケースもあります。お金に関する交渉も、法律の知識が十分にある方でなければ、1人で行うのは難しいでしょう。
退職代行サービスを活用することで、こうした不安なく退職することができます。
退職代行サービスを利用するうえでの注意点
先述の通り、退職代行サービスの提供側として、大きく民間業者と弁護士に分けられます。
両者の基本的なサービス内容は同じですが、「会社との交渉」が可能なのは弁護士です。未払い給与や賠償請求など、会社との交渉をしたい場合は、弁護士に依頼するのがベターです。
反対に、ただ辞めるだけでよく、コストを抑えたい方は、民間業者への依頼で十分でしょう。
また、連絡方法や対応時間、サポート内容や保証内容など、サービスによって細かな違いがあります。
様々なサービスを比較・検討し、自分に合ったプランを見つけましょう。
退職代行サービスに関するよくある質問
退職代行サービスに関するよくある質問の中でも、特に多いのが「本当に即日で辞めれるのか」という質問です。
これに関しては、やむを得ない事情がある場合に限り即日で退職することができます。
やむを得ない事情とは、通常の勤務ができないような心身の病気や自分以外の家族がそうなった場合、職場でのパワハラなどがあります。
これに該当しない場合、基本的に退職まで2周間ほどかかってはしまいますが、残っている有給休暇を消化したり、欠勤扱いにするなどして実質出勤ゼロで退職することも可能です。
詳しくは退職代行業者に相談してみるといいでしょう。
今すぐ会社を辞めたいなら「退職代行OITOMA」
2018年頃から退職代行サービスの成長は加速しており、どれを選べば良いかわからない程の種類が存在しています。
中でも「今すぐ会社を辞めたい」という思いが強い方には、「OITOMA」がおすすめです。
退職代行OITOMAの特徴
退職代行OITOMAは「即日退職可」「全額返金保証」「追加料金0円」が特徴のサービスです。
税込24,000円で依頼でき、コストを抑えたい方にピッタリです。労働組合日本通信ユニオンという労働組合が提供しており、「会社との交渉」も依頼可能。
「賠償請求」が行えるのは弁護士のみのため、注意が必要です。賠償請求以外の「会社への交渉」はしたいけど、コストは抑えたいという方にピッタリのサービスです。
退職代行OITOMAを利用した人の体験談
実際にOITOMAを利用した方の体験談の概要は以下の通りです。
- 心理的なハードルが低くなり、自分で退職を伝える勇気が必要無くなる
- 自由
- 出社しない旨と本人への連絡は控えるよう伝えてもらえた
- 給料日前に退職代行を活用したため、金銭的にきつい
- LINEで話してる感じからしてもなんか雑
メリット、デメリットともに意見が挙がっていますが、共通して、退職自体は成功しているようです。
【今すぐ仕事を辞めたい!退職前に知るべきことやすぐに辞める方法を解説】まとめ
今すぐ仕事を辞めたいと考えたとき、大事なのは「筋道を立てて退職までの道のりを考えること」です。
現時点での状況と、今後の生活、仕事に対しての意義など、自分の中できちんと組み立てて最善の方法を見つけ、行動することがポイントとなります。
できるだけ円満に辞めるために、会社の迷惑とならないよう落ち着いて準備を進めていきましょう。
また、どうしても会社に行きたくない、直接伝えられない場合は、退職代行の利用がおすすめです。退職のプロによるサポートに頼り、ストレスのないスマートな退職が実現できますよ。